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ヤマハルーター(RTX シリーズ)基本設定入門
ヤマハ(YAMAHA)のルーター RTX シリーズは、中小企業のネットワーク機器として広く使われています。
CLI(コマンドラインインターフェース)での設定が基本で、安定性・機能の豊富さが特徴です。
本記事では RTX830・RTX1300 を例に、PPPoE インターネット接続・LAN/DHCP・NAT・DNS フォワーダーの
基本設定を実コマンドで解説します。
1. RTX シリーズの特徴
| モデル | 特徴・用途 |
|---|---|
| RTX830 | 小規模オフィス向け。VPN 対応、UTM オプション対応。コストパフォーマンスが高い |
| RTX1210 | 中規模向け。マルチ WAN 対応、SD-WAN 機能 |
| RTX1300 | 高性能モデル。大規模 VPN 終端、IKEv2 対応 |
| NVR510 | 家庭・SOHO 向け。NGN 対応、フレッツ網 VPN |
2. 接続方法
| 接続方法 | 設定 |
|---|---|
| コンソール(シリアル) | 9600bps、データ 8bit、パリティなし、ストップ 1bit、フロー制御なし |
| SSH | デフォルト IP: 192.168.100.1(モデルにより異なる) |
| Web GUI | ブラウザで http://192.168.100.1/ にアクセス |
| Telnet | 非推奨(SSH を使うこと) |
# SSH 接続 ssh admin@192.168.100.1 # 管理者モードに移行(設定変更には必要) administrator # パスワードを入力(初期は空 Enter)
3. 基本コマンド一覧
| コマンド | 説明 |
|---|---|
| show status | ルーターの全体状態を表示 |
| show config | 現在の設定を表示 |
| show status pp 1 | PP インターフェース(WAN)の接続状態 |
| show nat descriptor address | NAT テーブルを表示 |
| show log | システムログを表示 |
| show ip route | ルーティングテーブルを表示 |
| save | 設定をフラッシュメモリに保存 |
| cold start | 設定を消去して再起動(工場出荷時に戻す) |
4. LAN インターフェース設定
# LAN1 に IP アドレスを設定(LAN 側) ip lan1 address 192.168.1.1/24
5. DHCP サーバー設定
# DHCP サービスを有効化 dhcp service server # スコープを定義(192.168.1.2〜192.168.1.200 を配布) dhcp scope 1 192.168.1.2-192.168.1.200/24 # デフォルトゲートウェイを通知 dhcp scope option 1 gateway 192.168.1.1 # DNS サーバーを通知 dhcp scope option 1 dns 192.168.1.1
6. WAN 設定(PPPoE)
フレッツ光などの PPPoE 接続の設定例です。
# PP インターフェース 1 を選択 pp select 1 # 常時接続を有効化 pp always-on on # PPPoE を使用する物理インターフェースを指定(WAN ポートが lan2 の場合) pppoe use lan2 # 認証方式を設定 pp auth accept pap chap # ISP から提供された認証情報を設定 pp auth myname user@example.isp password # IPCP でアドレスを取得 ppp ipcp ipaddress on # IP アドレスを DHCP で取得 ip pp address dhcp # この PP インターフェースへのデフォルトルートを設定 ip route default gateway pp 1 pp enable 1
7. NAT マスカレード設定
# NAT ディスクリプタを定義 nat descriptor type 1 masquerade # PP インターフェースに NAT ディスクリプタを適用 ip pp nat descriptor 1
8. DNS フォワーダー設定
# DNS クエリを PP インターフェースの先(ISP の DNS)に転送 dns server pp 1 # 外部 DNS を直接指定する場合 # dns server 8.8.8.8 8.8.4.4 # ルーター自身を DNS サーバーとして動作させる dns service recursive
9. 設定の保存と確認
# 設定を保存(フラッシュメモリに書き込む) save # WAN 接続状態の確認 show status pp 1 # グローバル IP アドレスの確認 show ip route # ログの確認 show log
10. ポートフォワーディング(公開サーバーへの転送)
# 例: 外部からの HTTPS (443) を社内サーバー 192.168.1.10 に転送 nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.1.10 tcp 443 # HTTP (80) も転送する場合 nat descriptor masquerade static 1 2 192.168.1.10 tcp 80
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SSL証明書による HTTPS 化が必須です。HTTP のままでは通信が平文になり、
Google の検索評価でも不利になります。
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