ページ更新日:2026/10/11
複数のネットショップを預かる運営代行会社・制作会社・多店舗運営者は、公開ショップの証明書を DV から OV(迷ったらこれ)/EV(決済・ブランド重視)へ切り替えることをおすすめします。 DV はドメインの管理権限しか確認しないため、DNS やレジストラを乗っ取られると攻撃者も同じ証明書を取得できます。
ショップの乗っ取りは「サーバーへの侵入」だけではありません。ドメインの管理権限を奪う攻撃が増えています。
| 攻撃の入口 | 何が起きるか |
|---|---|
| レジストラ/DNS アカウントの乗っ取り | 使い回しパスワードや二要素認証なしのアカウントが狙われます。DNS を書き換えられると、攻撃者のサーバーが「正規ドメイン」として応答し、DV 証明書もそのまま取得できます。 |
| サブドメインテイクオーバー | 閉店したショップの CNAME(例:shop-old.example.com → 解約済みの ASP)を放置すると、第三者がその ASP で同名を登録して乗っ取れます。多店舗運営で最も起きやすいパターンです。 |
| フィッシングサイト | 正規ショップに似たドメインで決済ページを偽装。無料の DV 証明書で「鍵マーク」が付くため、鍵マークだけでは見分けられません(フィッシング対策協議会の報告事例を参照)。 |
DV 証明書はこれらの状態でも「ドメインを制御している」ことさえ示せれば発行されます。
OV/EV は運営法人の登記・所在地・代表電話での意思確認を経て発行されるため、乗っ取った側が正規法人の名義で証明書を取るのは格段に難しくなります。証明書の詳細(サブジェクト)に法人名が載るので、証明書の透明性(CT)ログで自社ドメインに発行された証明書を監視するときも、正規/不正の判別がつきます。
※ OV/EV は組織の身元を示すものです。正規サイトが OV/EV でも、ドメインの管理権限を奪った攻撃者が別の DV 証明書を取ること(=第三者の DV 取得や乗っ取りそのもの)は防げません。レジストラの二要素認証・レジストリロック・CAA レコード・CT ログの監視・DMARC と組み合わせてください。
| DV(ドメイン認証) | OV(企業実在認証) | EV(拡張認証) | |
|---|---|---|---|
| 審査するもの | ドメインの管理権限のみ | ドメイン + 法人の実在(登記・第三者DB・代表電話) | OV + 事業実態・申請者の権限をより厳格に |
| 証明書に載る情報 | ドメイン名のみ | ドメイン名 + 法人名・所在地 | 同左(審査基準が厳格) |
| 発行までの目安 | 数分〜数時間 | 3〜7営業日(組織審査を再利用できる間はドメイン認証のみ) | 5〜10営業日 |
| 乗っ取り時の取得 | DNS を握られれば取得される | 法人になりすます必要があり困難 | 同左(複数名の電話確認) |
| 向くショップ | 社内検証・開発環境・決済のない LP | 決済を伴う公開ショップ全般 | 自社ブランドの旗艦店・高額商品・金融系 |
※ EV でもブラウザのアドレスバーに社名は表示されません(2019年ごろに廃止)。法人名は証明書の詳細に表示されます。詳しくは DV・OV・EV の違い。
名義はショップ運営法人
証明書の組織名(O=)はショップを運営している法人です。審査の電話は運営法人の代表番号にかかり、申請担当者本人に取り次がれる必要があるため、注文フォームの「ご担当者名」は運営法人側の方に。代行会社は請求先メール・組織情報メールの追加宛先と「その他ご連絡事項」で代理申請を明記すれば、手続きと連絡を担当できます(代理申請について)。
組織審査の結果は再利用できる
有効な組織審査の結果(2026年2月25日より最大397日、従来825日)を再利用できる間は、同じ法人の2件目以降はドメイン認証だけで発行されます。期限が切れると更新時に再審査になります(組織認証の再利用期間の変更)。
ドメイン認証は TXT 1件で自動化
Persistent DNS認証は OV/EV にも対応。ベースドメインに TXT レコードを1件置けば、以後の更新・再発行の DCV が自動承認されます。有効期限が 最大199日 になり再発行が増えても、DNS を触り直す必要がありません。
組織名の表記揺れで止まらない
OV/EV の審査では、組織名を登記・帝国データバンク等・前回の申請と照合します。注文フォームの「軽微な表記違いは弊社で補正して申請を進める」(既定 ON)にしておくと、スペース・記号・数文字程度の違いは弊社が修正し、確認メールの往復なしで審査を進めます。社名変更など意味が変わる違いは必ず確認します。
請求・支払いは案件単位
後払い(翌月末の請求書払い)・見積書・請求書・領収書をマイページで発行。ショップごとに請求書を分けることも、まとめることもできます。
期限が迫っている場合は、まず DV で更新して次回 OV に切り替える方法もあります。見積書が必要なときは 見積書作成(PDF 即時発行)。
第一候補
OV
デジサートの OV。Secure Site と同じ証明書チェーン・同じ審査レベルの低価格版。サーバー台数無制限。
72,600円 / 1年
ワイルドカード 198,000円 / 1年
決済・ブランド重視
EV
最も厳格な審査。自社ブランドの旗艦店・高額商品・金融系に。
132,000円 / 1年
トゥルービジネスID with EV 66,000円 / 1年
店舗数が多い・請求をまとめたい・後払いを使いたい場合はお気軽にご相談ください。
📌 関連ページ:
法人・企業向け SSL証明書ガイド(後払い・書類対応・代理申請)
ECサイト向けSSL証明書の選び方:PCI DSS・決済・規模別おすすめ
法人向けEV・OV証明書の選び方:金融・EC・官公庁向けガイド
デジサート OV審査の流れ・必要書類・所要日数
Persistent DNS認証:TXT 1件で更新・再発行を自動承認
複数ドメイン・複数証明書の一元管理ガイド